鼻炎、副鼻腔炎(ちくのう症)専門サイト

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慢性副鼻腔炎とは?

急性副鼻腔炎は、副鼻腔の粘膜が腫れて鼻との交通が塞がれ、鼻水が副鼻腔にたまって炎症を起こしますが、 その状態が2,3週間たっても治らないで慢性副鼻腔炎に移行していきます。
慢性副鼻腔炎は下記のように定義されています。

① 鼻漏、鼻つまり、後鼻漏、咳などの症状が3ヶ月以上治らなくなったもの
急性副鼻腔炎の症状が10日以上続き、この症状が成人は年に3~4回以上、小児は6回以上繰り返す。
衛生や栄養状態がよくなり抗生物質の発達した現代では慢性副鼻腔炎は減少してきています。

○症状)

・鼻水、鼻つまり、後鼻漏、痰

基本的には急性副鼻腔炎と同じ鼻の症状が主ですが、風邪が治って症状も楽になったけど、ずっと鼻だけはスッキリしない、 黄緑色の鼻水がつづく、色のついた痰がつづくなどの症状が長引くことで診断します。

・頭重感、頬部、前頭部の違和感

急性副鼻腔炎は痛みがありますが、治ってくると痛みは軽減してきます。しかし炎症がくすぶっていますので、“なんとなく重い感じがする”などの違和感が残ります。


○診断

鼻水や後鼻漏、頭重感などの症状の有無を確認、そして鼻腔内やのどに流れる黄緑色の鼻水を確認します。
副鼻腔レントゲンでは、上顎洞に陰影を認める、副鼻腔CTなどで副鼻腔に貯留物を確認できます。
鼻腔内に鼻茸(鼻ポリープ)が出来ていることがあります。

これは副鼻腔が長期の炎症により粘膜が増殖し、病的粘膜が鼻腔まで増殖してポリープとなります。 副鼻腔の開口部をポリープが塞ぐことで換気が出来なくなり悪循環となって慢性化します。

○治療)

①薬物療法

マクロライドという種類の抗生物質を少量長期服用する治療を行います(マクロライド少量長期療法)
投与期間は症状に応じて、数週間~6か月内服します。
マクロライド系抗生剤には、本来の抗菌作用以外にも、粘膜の機能を整えたり、炎症を抑えたりする効果を持っていると言われています。 元々、肺の病気(び漫性汎細気管支炎や気管支拡張症など)の病気で有効性が確認され、副鼻腔炎にも応用されて使用されています。
この治療方法によって慢性副鼻腔炎が完治する場合も多く、以前に比べて手術に至るケースが減りました。
それ以外には消炎酵素剤、粘液溶解剤、抗アレルギー剤などの薬を組み合わせて内服していただきます。

②局所療法 鼻吸引、ネブライザー

急性副鼻腔炎の治療と同じく、鼻水をしっかり吸って内部の状態をなるべくきれいな状態に保つとともに、 ネブライザーで鼻の粘膜の炎症をおさえ、鼻水が出やすい環境を作ります。

③手術

3か月~6か月、マクロライド長期少量療法を行っても画像検査で改善がない場合、何度も反復して炎症を繰り返し改善が見られない時は手術を検討します。

・内視鏡下副鼻腔手術

副鼻腔炎の手術というご年配の方は怖いイメージがあるかもしれません。
昔は上の歯の歯茎の奥を切って頬の骨を削って、副鼻腔の粘膜をすべて切除する手術(Caldwell-Luc手術)が行われてきました。
現在は、内視鏡によって副鼻腔の開口部を広げて鼻腔から副鼻腔への換気を改善させる手術が行われており、入院も数日、施設によっては日帰りで行うところもあります。 この手術は開口部を広げる手術なので手術後粘膜が落ちつくまでの半年ぐらいは通院して、手術後の癒着などで開口部が閉塞しないように定期的に通院が必要です。 また再発しないように経過をみる必要があります。

・鼻内整復手術

鼻中隔湾曲症や肥厚性鼻炎など鼻の構造の異常がある場合は、副鼻腔への換気を改善するため、鼻の形態を改善する手術を行います。
具体的には、鼻中隔矯正術 、粘膜下下甲介骨切除術・鼻茸(鼻ポリープ)摘出術などが挙げられます。

○注意していただきたいこと)

➀慢性副鼻腔炎が急に悪化して痛みや鼻水が増えることがある!
慢性副鼻腔炎に罹患中に、風邪を引くことなどがきっかけになり、急に症状が悪化することがあります。
慢性副鼻腔炎の急性増悪と呼ばれます。症状は急性副鼻腔炎と同じで、鼻漏、後鼻漏の悪化、頬部や顔面の痛みが起こります。
マクロライド系の抗生剤は効果がありません。また通常の急性副鼻腔炎よりも症状が強く、薬の治療に抵抗を示すことが多くあります。
小児ではペニシリン系やセフェム系の抗生剤を通常の倍の量を内服、あるいはカルバペネム系という強めの抗生剤を使用します。大人の方の場合は、 ニューキノロン系抗生剤という強めの抗生剤を積極的に使用します。症状が落ち着けば、再びマクロライド系抗生物質を続けていただきます。
② 片側性の副鼻腔炎は他の病気にも注意が必要!

片側だけ副鼻腔炎の所見があり長引く場合は、カビが原因の真菌性副鼻腔炎、虫歯の根からの炎症による歯性上顎洞炎、 さらには上顎洞癌などの悪性腫瘍の可能性があります。それらの可能性をしっかり否定する必要があり、積極的にCTなどの検査を行うことを勧めています。
だだし、もちろん必ずしも上記の病気であることはなく、鼻中隔弯曲や鼻腔の骨の左右差などにより、人によっては片方だけ副鼻腔炎に罹患することもあります。