鼻炎、副鼻腔炎(ちくのう症)専門サイト

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鼻茸(鼻ポリープ)についてのお話

鼻茸(鼻ポリープ)は慢性副鼻腔炎に特徴的な所見です。
慢性的な副鼻腔の炎症により、粘膜が病的に肥厚してきて、その粘膜が副鼻腔の出口(自然孔)から鼻腔に出てきてポリープとなります。
ですので、膿性の鼻水があり、両側の鼻にポリープが見られると慢性副鼻腔炎の可能性が非常に高いです。
(片側性のポリープとして、後鼻孔ポリープ、という疾患があります。5%前後の頻度で見られます)
しかし、“ポリープ”が実は別のものであることも、念頭に置く必要があります。
・片側のポリープがある場合
・ポリープの表面が不整
・周囲の鼻の粘膜と癒着している
・出血を繰り返す
・頬がしびれ、痛みがある
・歯が痛い

などの症状があると注意が必要で、腫瘍などの“できもの”の可能性を考える必要があります。
例えば右記のようなものが挙げられます。

・内翻性乳頭腫

鼻にできる良性腫瘍です。パピローマウイルスというウイルスが原因で起こります。良性腫瘍ですが、一部は悪性に変化することがあると言われており、 見つかり次第手術が必要となる腫瘍です。肉眼的には良性のポリープと見え方が少し異なりますので、見慣れていればこの腫瘍を疑うことができます。

・若年性血管繊維腫

思春期から青年期の男性で出血を繰り返すときには、若年性血管繊維腫という良性腫瘍ができることがあります。この腫瘍は大きくなると、 非常に難易度の高い手術が必要となりますので早期発見が大切です。

・鼻副鼻腔悪性腫瘍(上顎癌、篩骨洞癌、嗅神経芽細胞腫など)

中高年で若い頃から慢性副鼻腔炎の症状があり、鼻血、頬部のしびれ、痛み、などの症状があれば悪性腫瘍も念頭に置く必要があります。
しかし、副鼻腔炎の罹患率の低下とともに上顎癌などの副鼻腔癌の発生頻度は近年減少してきています。
鼻副鼻腔には多種多様な悪性腫瘍が発生します。確定には組織検査を行い、検査結果によってさらなる治療が必要となります。

・その他

・血管腫などの良性腫瘍や、悪性リンパ腫などの血液由来の悪性腫瘍が発生することもあります。